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Gallary+Cafe Blanka  葉栗 里 の彫刻

少し前になるが、Gallary+Cafa Blanka で 葉栗 里 の作品を見てきた。
(2012.10.10(水)ー19(金)他の作家5人と共に展示。)
http://www.blanka.co.jp/top.html

葉栗さんは、「翔(はばた)け!二十歳の記憶展」(2011年11月)でグランプリを受賞した
木彫の作家だ。
Blankaで展示を行うのは、2回目。
今年の3月の作品が、これ。

葉栗里フランカ400サイズ

逆さまになった少女が、”ふんわり”と海中に浮かぶ、浮遊感を漂わせる作品。
木彫のなめらかな肌が記憶に残っています。

葉栗さんの木彫り作品は、この"ふんわり”感がKey なのだが、今回はどんな
作品を見せてくれるのかと、Blankaを訪ねたら ・・・ 木彫ではない!
テラコッタだ。(素焼きの陶器)
 「 Coral Girl 」(サンゴ娘)

CoralGirl縦300

顔を上に向けた少女の上半身像のまわりに、トゲトゲの白い塊がいくつか配置
されている。床は、海底。白い棘状物は、サンゴ。岩なのか、または、サンゴ礁
にも見えるが、その穴の中から顔を出した娘は、ぼんやりと海面をながめている。
 (ポニョみたいだ・・・)
木彫の作品では、表面が良く磨かれていて、すべすべとした肌触りだったが、
このテラコッタの作品は、釉薬を塗っているわけでもなく、表面は素焼きそのまま
といった少々ザラザラした仕上げになっている。それが海底に横たわるサンゴを
連想させるのだが。
首から下、体の部分は薄茶色だけれど、素焼きそのままの色ではない。
テレコッサは、焼き上がった時点では、白色なのだそうだから、サンゴ礁(岩?)
のイメージに着色したのだろう。
髪は、黒と言うよりは、薄茶に碧が混じったような色で、海草のようだ。

この作品を含め、これまでの葉栗さんの作品には共通のテーマは、”浮遊感”。
サンゴ娘は、海底のサンゴの穴から顔を出し、ぼんやりと海面を眺めている。
しっかり見つめているわけではない。
そこにある現実のその先の、見えない向こう側を眺めている。

 「大人でもない子供でもない、高校生くらいかな。」(葉栗さん)

確かな未来が見渡せるわけでもなく、希望が持てずに落胆するわけでもなく、
明るい将来を楽観するわけでもない。浮遊感。
これは、現代の「少女像」のひとつだと思う。
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