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アーツチャレンジ2015 見学ツアー(山田哲平

アーツチャレンジ2015(2015.2/17-3/1)見学ツアー(山田哲平
 愛知芸術文化センター館内13か所 (2/17(火)14:00~16:15)
※案内は、選考委員のひとり、信州大学人文学部准教授の金井直(かない ただし)氏。

◇山田哲平 《NAGOYA DANCE》 インスタレーション作品 地下1階南玄関階段上部
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金井: 皆さん、声が聞こえにくいかもしれませんけども、そういう場所です。
  (※作品の作動音が、結構、大きい)ご協力お願いします。作家の山田さんです。
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 宜しくお願いします。音が籠って聞こえづらいと思うんですけれども。僕は今回、人の心臓の音で、その人の衣服を揺らして、その人の服で、鼓動を可視化するという作品を作りました。
 普段、ごく最近は、音を可視化する、若しくは触覚化するという作品を作ってまして、いろんな音、自然の音を使ったりとか、心臓の音を使ったりとかいう事をしています。
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 今回は、名古屋という事で、その土地に関連する人達、11個作品があるんですけど、全てが名古屋に住む人で、名古屋で働く人の鼓動を集めて、その人にお願いをして、その人のキハク(気魄?)をもらいました。作品からはどんな人かわからないですが、象徴的なのは、紙おむつで、あれは4ヶ月の子の心臓の音をもらったりして。後は、そこにあるワイシャツの人は、60代のサラリーマンの方とか、あと一番奥のコックさんの心臓の音だったりとかいう人達の(心臓の)音を集めました。

 なぜこういう作品を作ったかと言うと、僕は、名古屋在住ではないんですけど、名古屋に来た時にすごい活気ある街だなと思って、その活気をどうにかして表現出来ないかなと思って。で、街の活気を作るのが、その人達の躍動であり、その躍動を生み出すのが、人間の根源的な生命の震えではないのか、という事でこういう風に、働く人住む人の躍動を集めて、ひとつの根源的な踊りみたいな感じで、《NAGOYA DANCE》という作品を作りました。
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実際には、軽く触ってもらって構わない作品になっています。 音(耳)と目と、後は触覚で、人の鼓動を感じ取ってもらえればなと思ってます。
ありがとうございました。

金井: 最初、この場所にという事では、いろんな考え方があったんですけど、結果的には、この薄暗いというか・・、我々の魂の鼓動といったものと結び付けられるのはこの空間の特徴。山田さんの中で工夫して活かしていただいたと、大変ありがたかったと言うのが、本心です。いくつかのスポットが当たっている所に合わせて、ひとつひとつの鼓動を用意して、この空間を私達にとって別の空間に変えてくださったと思います。皆さんも既にお感じになっていると思います。離れて聞いているとひとつの共通の振動なんだけども、ひとつひとつ聞き分けると、全く違うと言う事。その共通性と多様性といった所もここで、NAGOYA DANCE と言う風にタイトルを付けて下さった事の、大きな背景になるかと思います。違うと言う事、しかしそれが、ひとつに固まって聞こえると言う事、素敵な作品にしていただいたと思います。

<質問コーナー>
Q1)心臓の音ですが、重なって重低音の様に、ズーンという感じの音に聞こえるのでしょうか?
山田A)11個の心臓の音が、混ざって。スピーカーの真下に行ってもらえると、ひとつひとつの心臓の音が確認出来るんですけど。心臓の音って、基本的に重低音の方なんで、結構低い音なんです。それがかぶさってひとつのズーンという音に聞こえているんだと思います。
Q2)天井が低いので、そういうのが余計に共鳴して・・。
山田A)そうです。周りに響いて、こういう空間だからこそ音がこうなっていると思います。
Q3)心臓の音は、聴診器の様なもので採ったのでしょうか。
山田A)そうですね。実際にいろんな聴診器にマイクを付けて、直接、採らして貰って、そのまま使ってます。
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 スピーカーの下で鼓動を聞くと、明瞭に個々の心臓の鼓動を聞く事ができる。面白いのは、子供と大人では、鼓動のリズムにかなり違いがある事。赤ちゃんの「コトコトコト・・・」と言った細かで速いリズムの鼓動に比べると、大人、特に60代の方の遅い事、想像以上でした。比べると面白いです。
山田さんの《NAGOYA DANCE》サイトも参考に。
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