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アーツチャレンジ2016井原宏蕗

アーツチャレンジ2016
期間: 2016年2月23日(火)〜3月6日(日)
   ※2月23日(火) 見学ツアー 14:00-15:30
場所: 愛知芸術文化センター B1F北側壁周辺

井原宏蕗(イハラコロ) : cycling
アーツチャレンジのキュレーター 角奈緒子さんによる作品説明です。

黒い粒々でできた鹿、羊、山羊、ちいさい兎の4頭が並んでいる。鑑賞者の方々の中には、鼻を近づけて臭いを嗅ぐ仕草をしている人もいる。
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これら井原さんの作品は、(それぞれの)動物から出る糞で作られています。排泄されればゴミとして処理される様なもので、飾るものとして使われる事はまず考えられないが、それを素材とした。ただし糞だけでは、その匂いで人前での展示は成立しないので、補強材(orコーティング)としての役割も兼ねるであろう、漆を浸み込ませてある。結果、見た目には黒豆の様な別の素材に見えるところが面白い。

(角さん)「扱っているものが家畜なので、飼われ飼育されて、肉や毛皮など人の役に立つ様に使われる。私達は疑問も感じず消費サイクルの中に動物達を取り込んでいる。その動物たちの出す糞というものを、何重にも忘れ去られている様な存在を、今、作品素材として表舞台に立たせている。井原さんが言うには、『糞という皆が忌み嫌うもの、好んでとりあげるものではない物が、立派な建物の中で作品となって、鑑賞の対象になるというギャップに面白さがある』ですので、そこを感じ楽しんでもらえば。臭いも無いですし、作品には触れられませんが、触れたとしても嫌なものに触れている感覚は無いと思います」
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Q1)各作品の黒い粒々は同じ大きさにも見えるが、それぞれの糞なのでしょうか?
「鹿、羊・・それぞれの糞で出来ています。よーっく見ると大きさも形状も、少しずつ違うのがわかると思います。それぞれの糞は、何ヶ月もかけて集めたものです。井原さんは動物の糞に興味を持って今後も続けたいらしい。家畜類ではない別の動物の糞の作品に結実する事を楽しみにしたい。先日聞いたのは、鳩の糞を考えているそうです。社会に於いては鳩の糞は、公害とか、いろいろ忌み嫌われるものですが、それをポジティブな方向で活用する、それがアートのひとつのあり方かも。皆が考える俎上に載せる事ができるかもしれないし、社会のシステムまで考えが及ぶなら、作品としてメッセージが伝わるのではないかなと」
Q2」)以前からこの様な事をやっているのですか?
「これまでは、金属(鉄、ステンレス、アルミetc)を使って動物の作品を制作していました。糞を使うのは最近の事です」
Q3)糞がコロコロしている動物は、少ないので限られてくるのでは。グチャッとしてるのが多いので。
「どの糞を選ぶかも試行錯誤かと思います。最近は、鳩(ハト)の糞を考えているらしいです。鳩の糞には、芯の様な固く丸いものがあるそうで、それを1個々々拾って集めていると、お聞きしています」
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