あいトリ2016)端 聡 (はた さとし) 《液体は・・・気体となり・・・》
端 聡 (はた さとし)
《液体は熱エネルギーにより気体となり、冷えて液体に戻る。そうあるべきだ。2016》
名古屋市中区栄 旧明治屋ビル3F
(あいちトリエンナーレ2016: 8/11~10/23)
明治屋が、2年前に閉店した後、空きビルとなった建物の3階。コンクリート剥き出しの床、壁、柱。部屋の中央に、黒い鉄の器が、6個並んでおり、中から、強烈な光と共に、水蒸気が立ち上っている。

黒い器は、光と共に熱も発するサーチライト。その上面に透明な皿を乗せ、水を貯え、熱して水蒸気を発生させる。
(お湯は、とても触れられないくらいに熱くなっている)

器の上方には、大きな四角い傘が並んでいて、中央部に細長の四角い箱が取り付けられている。箱には穴が開いていて、そこから水滴が、ポタリポタリと水蒸気の立ち上る器の中に落ちていく。



水蒸気が、冷やされて凝結し、水滴となって落ちていく、そんな循環を見せているのだ。
コンクリート造りの静まり返った部屋の中で、鉄製の黒い器と、光の中で浮かび上がる白い水蒸気の対比が、印象的だ。
端 聡は、ブログの中で作品について、以下の様に述べている。
『近代以降続く大量生産、大量消費、右肩上がりの経済成長という一方向の社会システムから発生した環境やエネルギー、さらに格差社会の問題などの危惧から、有限な地球に対し社会システムはもとより人間の思考も循環方向に移動すべきではないのか? この問いを地球に存在するすべての生命に欠かせない水という物質を使って表現した』
廃墟の様なコンクリート造りの部屋の中で、水と水蒸気の循環が、自然のあり方を感じさせる。
黒い器は、ゴムホースの配管で、手前のドラム缶とつながっている。

ドラム缶の中には、水とポンプが入っていて、冷たい水を循環させている。この配管を流れる水が、水蒸気を凝固させる。
水蒸気から元に戻った水は、配管を通じて、ドラム缶に戻る。すべて「循環」なのだ。

《液体は熱エネルギーにより気体となり、冷えて液体に戻る。そうあるべきだ。2016》
名古屋市中区栄 旧明治屋ビル3F
(あいちトリエンナーレ2016: 8/11~10/23)
明治屋が、2年前に閉店した後、空きビルとなった建物の3階。コンクリート剥き出しの床、壁、柱。部屋の中央に、黒い鉄の器が、6個並んでおり、中から、強烈な光と共に、水蒸気が立ち上っている。

黒い器は、光と共に熱も発するサーチライト。その上面に透明な皿を乗せ、水を貯え、熱して水蒸気を発生させる。
(お湯は、とても触れられないくらいに熱くなっている)

器の上方には、大きな四角い傘が並んでいて、中央部に細長の四角い箱が取り付けられている。箱には穴が開いていて、そこから水滴が、ポタリポタリと水蒸気の立ち上る器の中に落ちていく。



水蒸気が、冷やされて凝結し、水滴となって落ちていく、そんな循環を見せているのだ。
コンクリート造りの静まり返った部屋の中で、鉄製の黒い器と、光の中で浮かび上がる白い水蒸気の対比が、印象的だ。
端 聡は、ブログの中で作品について、以下の様に述べている。
『近代以降続く大量生産、大量消費、右肩上がりの経済成長という一方向の社会システムから発生した環境やエネルギー、さらに格差社会の問題などの危惧から、有限な地球に対し社会システムはもとより人間の思考も循環方向に移動すべきではないのか? この問いを地球に存在するすべての生命に欠かせない水という物質を使って表現した』
廃墟の様なコンクリート造りの部屋の中で、水と水蒸気の循環が、自然のあり方を感じさせる。
黒い器は、ゴムホースの配管で、手前のドラム缶とつながっている。

ドラム缶の中には、水とポンプが入っていて、冷たい水を循環させている。この配管を流れる水が、水蒸気を凝固させる。
水蒸気から元に戻った水は、配管を通じて、ドラム缶に戻る。すべて「循環」なのだ。

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